2021年10月23日、10月30日、11月6日の3日間に渡り、福島県会津若松市にて「あいづ未来人財育成塾2021」が開催されました。
「あいづ未来人財育成塾」は、会津若松市が主催する中学生対象のキャリア教育プログラムです。 様々な分野で活躍する講師陣による講義や課外活動、グループワークを通じ、次世代のリーダーを育成することを目的としています。
例年は宿泊形式で行われている本企画ですが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、今年度は日帰り形式での開催となりました。
Unicul Laboratoryは、本企画中のグループワークの設計・運営及びチューターとして中学生のサポートを行いました。(【お知らせ】あいづ未来人財育成塾2021の運営を担当します)
活動報告
今年度も【講義を振り返るパート】と【自分について考えるパート】に分けてグループワークを行い、最終日に参加者による成果発表会を行いました。
講義を振り返るパート
計4名の講師の方による講義がありました。講義を受けて気になった言葉を書き出し、自分の言葉でまとめることで、自分の興味・関心がどこにあるのかを見つけました。また、仲間と共有することで様々な考え方があることを知り、さらに学びを深めることの重要性を学びました。
朝日新聞編集委員の原真人さんからは「ジャーナリズム」について今の世界の状況と合わせながら講義がありました。参加者のみなさんにとって、とても新鮮な話が聞けたのではないかと思います。
自分について考えるパート
自分について考えるグループワークを3つ行いました。
世界に1つだけの木を作ろう
1日目には「これまで生きてきた中で印象に残っているできごと」を思い出しました。“ワクワクした” “大変だった”など、少しでも心に残っているできごとを書き出しました。さらに、グループ内でお互い発表と質問をしあい、より想いが強かったできごとをヒントに、これから「どのような大人になりたいか」(=将来ありたい姿)を思い浮かべました。
無人島ワークショップPart1
2日目には「将来やってみたいこと・やらなくてはいけないことと、将来ありたい姿を両立する方法」を探りました。“将来こうなりたい!”と思っていても、例えば外国に住んでみたかったり(やってみたい)、家業を継がなければいけなかったり(やらなければならない)…といったことがあるかもしれません。そうした場合に、「どのようにすれば両立することができるのか」を考えることで新たな将来の見つめ方を探しました。
無人島ワークショップPart2
3日目には「どうしたら将来のありたい姿を達成できるのか」を仲間と一緒に考えました。自分で目標を達成するための道筋を立てた後、ペア同士でもう一度道筋を立て直すことで、自分が思い描いていた道筋以外にも多くの方法があることに気づきました。ありたい姿を叶えるためには一つひとつステップを踏むことが大切です。それを具体的に思い浮かべることで“将来のことをワクワクしながら”考えられるようになることを目指しました。そして、グループの仲間ともう一度考えることで新たな発見につなげました。
成果発表会
成果発表会では、90秒という制限時間を設けました。あえて短い時間にすることで、学んだことを1つの軸に整理し、分かりやすく他者に伝えるということができたと思います。
3日間を終えて参加者からは「自分の意見を周りの人と話せたことが楽しかった」「付箋に書き出すことが楽しかった」「将来どんなことがやりたいのか考えることが難しかった」。また、「自分が大学生になったとき、チューターをやってみたい」と感想をもらいました。
開催後記
みなさんは、将来のことを考える時どんな気持ちになるでしょうか。無限の可能性にワクワクするでしょうか、それとも不安な気持ちを抱くでしょうか。私は“人生は楽しんだもの勝ち”だと思います。なぜなら、将来のことを考えたときに少しでもワクワクできた方が後々の幸せにつながると考えているからです。
今回、中学生のみなさんにとっては初めて考えたことばかりで、悩んだこともたくさんあったと思います。また、チューターのアドバイスが不安を解消する言葉になったかもしれません。1人で考えて不安になったら仲間と共に考えたり、「将来」という言葉に不安になったら過去を振り返ってから今を考えてみたり…。今回のグループワークで学んだことは、みなさんが将来つまずいたときにきっと手助けになると思います。
チューターも悩み葛藤しながら参加者のみなさんとグループワークをし、みなさんとのやり取りの中で私たちもそれぞれが成長をすることができました。私自身もチューターのリーダーとして壁にぶつかることもありましたが、会津若松市役所のみなさま、大学生チューターのみなさん、そして何より参加者のみなさんのおかげで無事に全3回を走り抜くことができたと思っています。そして、この企画の一卒業生である私があの時憧れたチューターとして、今回携われたことを心から嬉しく思います。
最後になりましたが、6回目の機会を与えてくださった会津若松市の皆様に厚く御礼申し上げます。
(チューターリーダー 小畑那未)