ユニカル・ラボラトリー

menu

【開催報告】あいづ未来人財育成塾2024の運営を行いました

2024年8月16日から8月19日までの4日間、福島県会津若松市にて「あいづ未来人財育成塾2024」が開催されました。
「あいづ未来人財育成塾」は、会津若松市が主催する中学生対象の合宿形式のキャリア教育プログラムです。3泊4日のプログラムの中で、様々な分野で活躍する講師陣による講義や課外活動、グループワークを通じ、次世代のリーダーを育成することを目的としています。
Unicul Laboratoryが未来人財育成塾の運営を担当させていただくのは、2015年に始まり、今年で9年目となります。今年度は大学生・大学院生のチューターが計12名参加し、期間中のグループワークの設計・運営を行うとともに、中学生の期間中の生活のサポートを行いました。

これまでの未来人財育成塾の様子は こちら をご覧ください。

4日間の実施内容

今年度のあいづ未来人財育成塾では、講義を振り返る「講義振り返りワークショップ」、自分と向き合い将来について考える「鳥の宝物ワークショップ」の2つのワークショップを企画・運営しました。

講義振り返りワークショップ

今年度は計5名の講師の方による講義がありました。講師の方・講義タイトルは以下のとおりです。

①「ジャーナリストの仕事」
 株式会社朝日新聞社 編集委員 原 真人 氏

②「ラグビーのチームづくりで大切にしていること」
 神戸製鋼ラグビー部 コベルコ神戸スティーラーズ チームディレクター 福本 正幸 氏

③「『法律家』という仕事」
 関谷・宗像法律事務所 弁護士 宗像 雄 氏

④「学校ではなかなか教えてくれない社会のルール」
 株式会社サムライアロハ 代表 櫻井 鉄矢 氏

⑤「異文化の中で仕事をする面白さ=違いの発見と尊敬と感謝」
 バンブージャパン株式会社 取締役 
 再生可能エネルギー・テクノロジー事業統括 兼 会津支社長 伊藤 真人 氏

中学生は最初は緊張した様子でしたが、日を重ねるごとに積極的に講師の先生に質問ができるようになっていました。

講義振り返りのワークでは、「振り返りジャーナル」と題して、それぞれのの講義から、①講義で聴いたこと ②講義の中で印象に残ったこと ③そこから学んで考えたこと ④それらを自分の生活や将来で活かすとしたらどんなとき?の4つの項目を記入し、グループ内で発表しました。
少し難しいと感じる講義もありましたが、一人ひとりが自分なりに講義内容をかみ砕き、講義での学びを生かすことができていました。

鳥の宝物ワークショップ

このワークショップは、「将来についての考え方を学ぶ」ことを目的に行いました。過去、現在、未来の時間軸に添う形で3つのパートから構成されています。

① 自身の過去を振り返る『幻の樹を出現させよう!』のパート
② 将来について考える『輝きの花を咲かせよう!』のパート 
③ ①~②で考えた理想の姿をもとに、実践的に自分の行うべきことについて考える『宝の地図を完成させよう!』

①~③のつながりを意識できるようにするため、「飛べない鳥が飛べるようになり、夢を目指し、宝物を探す」というストーリーに沿って、ワークを進めました。

ワークショップ①「幻の樹」を出現させよう

『「幻の樹」を出現させよう!』のパートでは、自分の過去(エピソード)を振り返り、エピソードから分かる自分を構成する要素を考えました。
自分の将来について考えるためには、自分について知っていることが重要です。「過去を振り返り、過去の印象に残る自分の行動から自分について考えること」によって将来について考える準備ができました。

ワークショップ②鬼が現れた!/「輝きの花」を咲かせよう

「鬼が現れた!」のパートでは、小さい頃の将来の夢、周りからどうなってほしいと思われているか、何にでもなれるなら何になりたいかを考えて、自分の思い描く理想の姿を考えました。
『「輝きの花」を咲かせよう』のパートでは、前のパートで考えた「理想の姿」をもとに、自分を構成する要素や、将来大切にしたい要素を考えました。
「理想の自分」という難しいテーマでしたが、一つ一つ段階的に考えることで自分の将来の可能性について考えることができました。

ワークショップ③「宝の地図」を完成させよう

「宝の地図を完成させよう!」のワークでは、これまで考えてきた「自分の思い描く理想の姿」をゴールとして到達するための道筋を考えました。その中で、考えた道筋の内の一つのステップを取り除きどうすれば良いか考えることで、いろいろな可能性をあらかじめ考える大切さを学びました。
その後、最後に、明日からできることを考えてまとめとしました。

長い人生の中で自分の思い通りにいかないことも多いと思います。今後の人生でうまくいかなかったときに、ぜひ今回学んだ考え方を実践してほしいと思います。

チューターとの交流

ワークショップ以外にも、レクリエーションや食事の時間、自由時間にもチューターと中学生で4日間一緒に過ごし、交流を深めたり、進路や将来に関する相談をしたり、充実した時間を過ごすことができました。

成果発表会

最後に4日間を通した成果を発表してもらいました。A3一枚の画用紙にとにかく「自由に」まとめてもらいました。一人一人が自ら考えて一つの成果物を作り上げ、とてもオリジナリティのある素晴らしいものが出来上がりました。

開催後記

今回、16名の参加者の皆さんと4日間深く関わらせていただいたなかで、私達チューター側もたくさん刺激を受け、多くの学びを得ることができました。中学生の皆さんが講義やワークショップを通して新たな発見や考え方を学び、目をキラキラさせながら吸収している姿に、とても感銘を受け、こちらも正面から全力でサポートしようという気持ちにさせられました。

将来の目標が明確になっている子、まだなりたいものが見つかっていない子、将来のことについてどのような考えを持っているかは多種多様でしたが、4日間を通して自分のなりたい姿が見つかったり、目標を達成するためのプロセスを深く考えられるようになったりと、参加者の皆さんの成長を間近で感じることができました。

今年のリーダー陣は殆どが企画運営に初めて参加し、右も左もわからないような状態から準備・企画をしてきました。至らない点も多かったと思いますが、たくさんの関係者の皆様のご支援をいただいて、無事に4日間を終えることができました。今回の反省点は来年以降のよりよい運営に向けて活かしていきたいと思います。

最後になりますが、参加してくれた中学生の皆さん、中学生を送り出してくださった保護者の皆様・学校の先生方、そしてプロジェクト始動から最大限のサポートをして頂いた会津若松市の皆さまに厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

(サブリーダー 和田 伊織)