2025年8月17日から8月20日までの4日間、福島県会津若松市にて「あいづ未来人財育成塾2025」が開催されました。
「あいづ未来人財育成塾」は、会津若松市が主催する中学生対象の合宿形式のキャリア教育プログラムです。3泊4日のプログラムの中で、様々な分野で活躍する講師陣による講義や課外活動、グループワークを通じ、次世代のリーダーを育成することを目的としています。
Unicul Laboratoryが未来人財育成塾の運営を担当させていただくのは、2015年に始まり、今年で10年目となります。今年度は大学生・大学院生のチューターが計14名参加し、期間中のグループワークの設計・運営を行うとともに、中学生の期間中の生活のサポートを行いました。
これまでの未来人財育成塾の様子は こちら をご覧ください。
4日間の実施内容
今年度のあいづ未来人財育成塾では、講義を振り返る「講義振り返りワークショップ」、自分と向き合い将来について考える「虹 ~未来に繋ぐ幸せとエール~」の2つのワークショップを企画・運営しました。
講義振り返り
今年度は計4名の講師の方による講義がありました。講師の方・講義タイトルは以下のとおりです。
①「ジャーナリストの仕事とは」
株式会社朝日新聞社 編集委員 原 真人 様
②「キャリア形成に必要な力~自分自身の価値の高め方~」
TOPPANデジタル株式会社 事業推進センター地域・防災DX推進本部 地域創生ビジネス推進部会津オフィス 課長 川口 一八 様
③「夢中になる力」
星野リゾートグループ 磐梯リゾート開発株式会社 取締役総支配人 森本 剛 様
④「コミュニケーション能力で未来を切り拓こう!緊張も失敗もチャンスに変える方法」
株式会社アシスト 代表取締役 渡辺 久美子 様
中学生は最初は緊張した様子でしたが、日を重ねるごとに積極的に講師の先生に質問ができるようになっていました。


講義振り返りのワークでは、「振り返りジャーナル」と題して、それぞれの講義から
①今日の講義を自分の言葉で一言で言うと?
②講義の中で「おっ!」と思った一言や出来事は?
③先生は直接言わなかったけど大事だと思ったことは?
④明日からできる小さな一歩は?
の4つの項目を記入し、グループ内で発表しました。
少し難しいと感じる講義もありましたが、一人ひとりが自分なりに講義内容をかみ砕き、講義での学びを生かすことができていました。

虹~未来に繋ぐ幸せとエール~
このワークショップは、「将来についての考え方を学ぶ」ことを目的に行いました。過去、現在、未来の時間軸に添う形で3つのパートから構成されています。
①自身の過去を振り返る『振り返りタイムトラベル』のパート
②将来について考える『未来ラボ』のパート ③ ①~②で考えた理想の姿をもとに、実践的に自分の行うべきことについて考える『無人島Quest』
さらに、全てのワークショップにむけた導入として、自分とは違う考え方や感じ方を受け入れることを目標とする『ちがうわたしで話してみよう』のパートを一番最初に行いました。
ワークショップ⓪ちがうわたしで話してみよう
『ちがうわたしで話してみよう』のパートでは、自分とは違う立場や考え方を持つ“誰か”になって、1つの議題について話し合ってみるというワークショップを行いました。
さまざまな場面で耳にするようになった「多様性」を受け入れる・理解するためにどのような考え方、接し方で人と関われば良いのか。その方法を学び、ワークショップでのグループ内共有の時間や今後の生活で活かせるようにすることを目標としました。

ワークショップ①振り返りタイムトラベル
『振り返りタイムトラベル』のパートでは、過去を振り返り、自分について知る方法や過去を振り返ることの大切さを学びました。
自分の将来について考えるためには、自分について知っていることが重要です。「過去を振り返り、過去の印象に残る自分の行動から自分について考えること」によって自分の価値基準を知り、将来について考える準備が出来ました。

ワークショップ②未来ラボ
『未来ラボ』のパートでは、ロールモデルから自分のほしいものを見つけ、将来なりたい姿を考える、というワークショップを行いました。
「振り返りタイムトラベル」で考えた自分の興味関心に加えロールモデルを用いることで、視野を広げ、新たな発見ができる設計としました。

ワークショップ③無人島Quest
「無人島Quest」のワークでは、これまで考えてきた「自分の思い描く理想の姿」をゴールとして到達するための道筋を考えました。その中で、考えた道筋の内の一つのステップを取り除きどうすれば良いか考えることで、いろいろな可能性をあらかじめ考える大切さを学びました。
その後、最後に、明日からできることを考えてまとめとしました。
長い人生の中で自分の思い通りにいかないことも多いと思います。今後の人生でうまくいかなかったときに、ぜひ今回学んだ考え方を実践して欲しいと思います。

課外活動
2日目には課外活動として、未来ノウジョウで夏野菜の収穫を体験しました。大ぶりのナスや甘いミニトマトを摘み取り、野菜が育つ環境を学びながら、収穫の喜びを味わうことができました。
また、会津中央乳業で牛乳の製造過程を学び、工場を見学しました。製造過程に異なった工夫を施した3種類の牛乳を飲み比べ、味の違いや自分の好みの牛乳について中学生やチューター、工場の方も含めてコミュニケーションを取りながら楽しみました。さらに牛の体の構造を紹介する紙芝居も拝見し、牛乳の栄養や雌牛への理解を深め、普段何気なく飲んでいる牛乳へのありがたさを学びました。


チューターとの交流
ワークショップ以外にも、レクリエーションや食事の時間、自由時間にもチューターと中学生で4日間一緒に過ごし、交流を深めたり、進路や将来に関する相談をしたり、充実した時間を過ごすことができました。


成果発表会
最後に4日間を通した成果を発表してもらいました。A3一枚の画用紙にとにかく「自由に」まとめてもらいました。一人一人が自ら考えて一つの成果物を作り上げ、とてもオリジナリティのある素晴らしいものが出来上がりました。


開催後記
今年のプログラムは、昨年度よりも多くの中学生に参加してもらい、27名での開催となりました。人数が増えた分、一人ひとりの個性や考え方の幅も広がり、私たち運営側にとっても、これまで以上に多くの学びと挑戦があった時間でした。
すべてが順調だったわけではなく、私たちの力不足を感じる瞬間も正直ありました。それでも、3泊4日という時間の中で、最初は緊張していた生徒たちが少しずつ打ち解け、仲間と意見を交わし、自分なりの言葉で発表に向き合っていく姿を見ることができました。静かだったグループが笑顔で話すようになったり、他のグループの生徒とももっと話したいと言ってくれたりする姿は、私たちにとって大きな喜びでした。
また、各グループを支えてくれたチューターをはじめ、企画・運営に関わってくれたメンバー一人ひとりの存在が、このプログラムを支えてくれました。試行錯誤の連続でしたが、それぞれが自分の役割を考え、動いてくれたからこそ、今年ならではのプログラムになったと感じています。
完璧ではなかったからこそ、見えた課題や悔しさもあります。しかし同時に、参加してくれた生徒たちの成長や挑戦する姿から、私たち自身も多くの気づきをもらいました。今年のプログラムは、今年ならではの色を持った、忘れられない時間になったと思います。
この経験が、参加してくれた皆さんにとって、これからの選択や挑戦を考える小さなきっかけになっていたら嬉しいです。
最後になりますが、参加してくれた中学生の皆さん、中学生を送り出してくださった保護者の皆様・学校の先生方、そしてプロジェクト始動から最大限のサポートをして頂いた会津若松市の皆さまに厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
(サブリーダー 和田 伊織)





