Unicul Laboratory 後期活動第1弾を実施しました!!
今回は,絵画教室アトリエ・ミオス様の依頼を受けて,10月6日に神奈川県川崎市国際交流センターにて、絵画教室に通う中学生を対象にワークショップを実施しました。
本プロジェクトについて、プロジェクト責任者とメインファシリテーターを担当しました、佐々木伊織(成蹊大学理工学部1年)から報告します。
【活動内容】
◆概要
今回は「将来彼らはこれから何をして生きていきたいのだろうか…絵画だとか芸術に固執してはいないだろうか。アートに関する技術やそれに向かう態度を伝える側の人間として、もっと広い視野を持ってほしい」 と悩んでおられたアトリエ・ミオス講師、小原先生の依頼で、『未来の自分を考えるグループワーク』を実施しました。
このワークショップでは、”やりたいこと”と”なりたいもの”の2軸に沿って、自分のやりたいことを見つけ、より具体的に考えていきます。今回は特に、大学生との対話に重き置いて、生徒ひとりひとりの思いを引き出していきました。
◆ワークショップの手順
「やりたいこととなりたいもの」の2軸に沿って考えただけでは、将来の自分を想像するのは簡単にはなりません。
そこで…
①地図を使いながら職業を見つけ出す。
…職業視野の拡大
②見つけた職業の目的を考る。
…目的の発見・気付き
③②で見つけた目的を参考にしながら自分を見直し、一番何に興味があるのか見つける。
…僕が、私がやりたいことは 何か考える。
④自分と仲間の将来を考える
といった簡単な作業を大学生や仲間との対話を交えながら行いました。
【ワークショップを終えて】
始まるまでこんな不安がありました。
「生徒にとって何か還元できるものを持ち帰らせることができるのかな」
「みんな自分の思いに立ち向かうことができるのかな」
打ち合わせの段階で「内気な子が多い」とか「芸術に携わると言っても、自分なりのしっかりとした理由を持てていない」 などとお聞きしていたからです。
しかし、ワークショップを終わる頃には、実は自分の軸と、将来に対して熱い思いを持っている生徒がたくさんいることに 気付くことができました。
今回、生徒の 熱い思いを引き出すことができたのには、大学生・仲間との対話、省察の時間という2つのポイントがあると言えます。
僕自身もそうですが、自分の夢を話すというのは、結構勇気がいることです。友達や家族などちかしい人には、近しいからこそ、案外本当の気持ちを言いだせなかったり、一歩引いたところにいる先生とでは伝えにくかったり…そんな経験をしたことがあります。
今回のようなワークショップの場では、みんなが違う夢をもっているのだから、発言に「間違い」はありません。自分の思いを伝えやすい場で、大学生や仲間が親身になって話を聞いてくれる。
思い切って自分の夢や目標、意見を言ったとき、真剣に聞いてくれる人がいるからこそ、自分の夢に自身を持つことができます。さらに、自分の思いを立ち止まって振り返る時間 を作ることで、自分の大切にしたいことを明確にし、自分がどんな人間で何をしたいのか、具体的に考えることができます。
たった2時間弱のワークショップではありましたが、最終的に生徒の皆さんが、しっかりと自分の言葉で将来について話してくれたのが印象的でした。すでに夢が明確になっている人も考えたことのない人もいましたが、このワークショップを自分を見つめなおす機会としてとらえてくれたのではないかと思います。
今回の体験をこれからの生活・勉強等の選択の場面で、生かしてもらいたいです!
Unicul Laboratory
佐々木 伊織 (成蹊大学理工学部情報科学科1年)