2022年9月17日(土)に、さいたま市立大宮国際中等教育学校の中学2年生・3年生23名を対象として、「人生路線図ワークショップ」を実施しました。
企画趣旨
さいたま市立大宮国際中等教育学校にて、今年度もキャリア教育プログラムを提供させていただくことになりました。
私たちUnicul Laboratoryは、2020年度より大宮国際中等教育学校でキャリア教育プログラム<Queque>を提供させていただいています。(Quequeの概要についてはこちらをご参照ください。)
一昨年度はオンライン開催、昨年度は全5回のうち3回がオンライン開催を余儀なくされましたが、今年度は初めて、全5回通して対面で開催させていただくこととなりました。
中学2~3年生の計23名にご応募いただき、9〜12月にかけて計5回のワークショップを実施する予定です。
プログラム内容は、昨年度の内容をさらにアップデートさせ、
- 自分の経験の棚卸と他者との交流によって自分を深く知る
- 長期的なビジョンを描き、あらゆる変化にも対応できる力を身につける
- 長期的なビジョンを実現するために、人生の各ステップで取るアクションの描き方、考え方を身に付ける
という3つの目標を達成してもらえるように作成いたしました。
目標
初回である今回は、
- 人の歩みと、その背景にある軸や価値観について、深く理解するために質問を考えて、実際に投げかける
- いろいろな価値観や考え方、選択肢を知り、自分の視野や可能性を広げ、自分自身の今後に活かす
という2点を目標に「人生路線図ワークショップ」を実施しました。
早速、当日の内容について説明していきます。
なお、コロナ感染症対策のため換気を十分に行い、消毒の徹底及びマスク着用のうえ実施しております。
当日の内容
アイスブレイク Hello!
まず初めにアイスブレイクとして、事前に用意していただいた自己紹介シートを使い、呼ばれたい名前や意気込みなどをグループで発表しあいました。
人生路線図ワークショップ
Uniculスタッフがスピーカーとなって自分のこれまでの経歴について話し、参加者がスピーカーへの質問を通してスピーカーの人物像を考えるとともに、スピーカーから学ぶというワークでした。以下、具体的な進め方を紹介します。なお、当日はこの内容を、スピーカーを入れ替えて2周実施しました。
ファーストインプレッション
まずはじめにスピーカーが、自分の所属・肩書きを一言で紹介して、生徒さんはそれを聞いて率直に抱いた印象をワークシートにメモしました。
このひと、どんなひと?
次に、スピーカーがこれまでの人生の歩みを「出来事」にしぼって話しました。参加者の手元には、「人生路線図」とよばれる、スピーカーの人生の歩みを路線図のように表した図が載ったワークシートが配られており、参加者はそのワークシートを見て適宜メモを取りながらスピーカーの話を聞きました。
路線を探索しよう
次に、スピーカーの経歴に関する疑問点を考えました。「自分だったら?」という観点でスピーカーの人生に対して考えを深めました。
路線を調査しよう
次に、考えた疑問点をもとにスピーカーに質問を投げかけました。参加者は、スピーカーの回答をワークシートにメモしながら、さまざまな視点で熱心に質問を投げかけていました。
路線を分析しよう
次に、スピーカーの特徴・価値観について考察するとともに、スピーカーと自分を比較してみました。主にスピーカーと自分の共通点やスピーカーに共感できる点に着目しました。
自分の線路を作ろう
次に、スピーカーの人生から自分に活かせることは何か考えました。先ほど考えた「スピーカーと自分の共通点」をもとに、スピーカーの経歴から自分は何が学べるか考えました。
以上の人生路線図ワークショップを、スピーカーをシャッフルして2周実施しました。
開催後記
参加者からは、
- 積極的に行動すると活路が見えてくるということがわかった
- 楽観的に考えることが自分の意志であるという観点の意見を聞いて、楽観的ということは悪い意味ではなく、自分の良い部分であるというところを知ることができた
- さまざまな職業やモットー、背景を持った社会人の方々の話が聞けて新しい学びがたくさんあった
などの感想をいただき、参加者がスピーカーの人生を通して新たな発見をたくさんしてくれたことが伺えました。
これから長い人生で、参加者の皆さんが自分だけでいくら考えても解決できそうにない問題に直面することもたくさんあると思います。そうした状況を打開する有効な方法として、他の人の生き方を見て視野を広げることがあると思います。今回のワークショップを通して、他人の人生から学ぶということを少しでも体験していただけたなら幸いです。
まだまだQuequeははじまったばかりです。これからも皆さんの将来が少しでも明確になるようにサポートできればと思います。
(第1回メインファシリテーター 野本隆大)