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Uniculメンバーの就活~「なんか自分の言葉じゃない」の先に見えてきたもの~

今回は大学2年生になるタイミングでUniculの活動に参加し、新卒1年目になった今もUniculに関わり続けている齋藤亮子(さいとうあきこ)さんへのインタビュー後編!

前編・Uniculメンバーの就活~すべては「本当に私この大学行きたかったんだっけ…?」から始まった~では、「キャリア団体で活動していく中でどのようにキャリアを考えていったのか」というテーマで、1度目の就活まで語ってもらいました。

今回の後編では最終的になぜ現在勤めている会社を選んだのか?や今後の展望についてインタビューしました。

目次(後編)

1.2回目の就職活動(大学院)のときに考えていたこと

2.就活時のイメージと社会人になってからのギャップ

3.今までのキャリアにおけるUniculの立ち位置

4.今後の自分の人生においての展望

2回目の就職活動(大学院)の時にどのような考えでやっていましたか?また、Uniculの活動とはどうリンクしていましたか?

大学院1年生終わりぐらいから、また就活を始めました。その時の私はUniculみたいに組織の立ち上げ期にあるとか、小さな団体だけど大きなことをやっているとか、自分の貢献度がわかりやすいところに魅力を感じていました。たとえば、会社のフェーズだと、第2創業期とか早めのフェーズの会社に関わってみたいという想いはありましたね。

だけど、大体ベンチャーってなるとIT系とかソフトウェア系が多くて、そんなところも受けつつ…全体的にうまくいっていたかといわれるとそんなにうまくいっている方ではなくて、やっぱり毎回何度就活しても聞かれることは…

「5年後どうなっていたいか」

「10年後何をしていたいか」

「この会社で何を達成したいか」

それはずっと言われていたんですけど、その質問に毎回答えられなくて。何回考えてもなんか自分の言葉じゃないと感じていて。適当に言うことは出来るんです。

例えば

「5年後マネージャーになってたいです」とか、

「育成経験持ってたいです」とか、

「新しい事業作りたいです」とか、

どうやったって言えるんですけど、自分が納得感を持った言葉で伝えられてたことはほとんどありませんでした。

大学院2年生の5月末ぐらいに完全スタートアップの会社の人とご縁があって、初めて「この人たちと働くってめっちゃ楽しそうじゃん!」と思いました。

ここに決めよう!と思って、いったん就活を終わりにしようと思ったんだけど、実際に仕事をしてみないと、一緒に仕事をして楽しい人かというのは分からないと考えていたので、その会社で1か月半ほどインターンをしました。

そこでわかったのは、仕事の進め方や考え方はたぶんマッチしていたんだけど、実際に仕事をするとなると、少し合わないのかもしれないってことに気づきました。それで、この会社合わないかもしれないって思い始めて、また就活を始めようか…どうしようか…という時に再未来人財育成塾があったんです。

タッグを組んでいた佐々木伊織(現Uniculメンバー)とかお世話になった川崎豪士(Unicul OB)と一緒に準備しているときに、やっぱり自分が尊敬している人たちと仕事をするっていうのはすごく自分に取って居心地がいいし、楽しい!って思いました

こういう人たちと仕事ができるってなんて幸せなことなんだろうって思って、仕事をしていて幸せじゃないって思ってるってことは、この人たちとは仕事をしたくないのかもしれないという風に思ったんですね。

再未来人財育成塾にはたくさんの人が来てくれて、当時の想いとか思い出とか、自分にどれだけ価値があるものかをすごくみんな自身の言葉で話してくれて、当時の自分もすごく精一杯だったけど、彼らに何かしてあげられたことがあるんだっていう喜びと、しばらく会わない間に大きくなって戻ってきてくれて、こんなに嬉しいことってないなって思って…

やっぱり自分はキャリア教育とか教育とか、自分の手で何かを届けることにすごく価値を感じている人間だなと感じました。

インターンをして前内定をもらっていた会社は学生向けの就活支援サイトを運営している会社だったので、届けた本人がどうなったかが分からず、私はそれはやりがいを感じないなと思いました。それに、、私がサービスを届けたい対象は、大学生や若手社会人のような、自分と同じかちょっと年上ぐらいまでが範囲かなと改めて感じました。

もう1つ強く思ったのが、サービスを届ける手段は直接的であるのがいいなと思っていて、教育系でいうと通信教材みたいに全国に一気に広められるサービスを作っているところは結構たくさんあるけど、自分はそこじゃなくて、自分の手で作って自分の手で届けられるサービスを提供している会社を見つけようと思いました

しかも、再未来人財に来てくれた子に「あっこさんって今何やってるんですか?」とか「このあとどうするんですか?」って聞かれた時に自信を持ってその会社に行くことを伝えられなくて、「こういう経緯があって行くことになったんだよね〜」みたいな、どこか他人事でしゃべっていて、すごい自分が恥ずかしくなっちゃって(笑)

この子たちがあの時憧れてくれていた自分が、こんな風でいいのかな、彼らに自信を持って「私はこんなことをやりたくてこの会社に入るんだよ」って伝えられないのがめっちゃかっこ悪いなと思ってそれでやっぱり就活をやり直そうと思いました。

それから、改めて教育系で就活をしようってなった時に、勉強を教えることをしたいんじゃないんだよなぁと思いつつ、「就職しなきゃいけないから」と思って塾系も受けていました。

そんな中で、何かのメールに今私が働いている会社の情報が載っていて、自分たちで研修を作って新社会人に届けていたり、内々定者への企画もしていたりっていうところが、Uniculの延長線上にある会社だなぁと直観的に思って、そこからは説明会に出て2週間ぐらいで内定が決まりました。

今振り返ると、2回目の就活はUniculの再未来人財の準備と運営に関わったということが一番大きかったように思います。

就活の時に考えていたことと実際働いてみてのギャップはありますか?

ギャップというギャップはあんまりなくって。

Uniculでも企画を作っていたので、研修する上での大変さとか受講生ががみんな必ずしも研修に対して前向きではない中で、どういう風に研修内容を設計していくかとか、言葉の使い方とか、育成の話とか、成長とか、自分を見つけるとか…絶対解がないことだと思っているんです。

Uniculでやっていることも、これが必ずしも正しいキャリアの歩み方であったり進路選択ではないと伝えていて、その人がどれだけ納得してその道に進んでいけるか、ということをUniculの活動の中でも大切にしていました。

会社で同じように研修を作っていくってなった時に、絶対解はそこにはなくて、その人が研修を受けてどういう風に学んだり気づいたりっていうのはその人それぞれで、3年後生きてくるのか、5年後生きてくるのかは分からないっていうのがUniculのときとすごく似ているので、あまりギャップはないなと思っています。

より一層強まったのは、自分の手で作ったものをだれかに直接届けたいという思いが人一倍強いな、ということです。

自分で作って届けたもので、その人が何か気づいたことがあったり、何か変わることがあったり…そっちにモチベーションがあるなっていうのは最近思うようになりました。

今までのキャリアを積んでいく中でUniculがどういう立ち位置でしたか?

今の仕事を選択している理由は未来人財とかのことが間違いなく大きく関わっているし、誰かに何かを伝えることの大切さを教えてくれたのもUniculだったし、自分はいつもそこに価値を持っているなっていうのも思わせてくれています。

会社に入って、学生とルールが違うところがたくさんあるから怒られたり指摘されることなんかたくさんあるんだけど、「鋭い観点もってるね」とか、「伝えることが上手だね」とか、「人前で話すこと怖くないの?」とか言ってもらえるのはUniculでメインファシリテーターをしていたり、リーダーとしてチームのメンバーが持ってきたものに対して「私が参加者だったらそんな風に思えないかな」とか突っ込む観点とかをUniculの中でずっとトレーニングしてきたように思います。

あと、一番ありがたいなって思っていたのが、時間感覚です。メインファシリテーターを長くやっていたので大体時間が体感でわかるようになって、「さっきこのことをしゃべったのは感覚的にこれぐらい前だからもう15分ぐらい経ってるな」とか思います。教育実習にも行ったことあるんだけど、時間管理は完璧で、想定していた学習内容に対して「あの子たちなら何分で考えられるだろうか?」とか「あの子たちだったらどれくらいの時間持たせたらいいだろうか」とか、人の能力に対しての時間感覚が鋭くなっていって、そういうスキルを吸収できたのもUniculにいて色んなことを経験させて頂けたからだと思っています。

Uniculには、これまでの人生25年間の一部であるっていうのは自信をもって言えるしここまでの私を作り上げてくれた一部だなと思っています!

この先やってみたいことってありますか?

終身雇用の時代ではないので、今の会社もいつかは辞めると思っています。というのも、今は研修のように学びというか時間的な場を作ってるんだけど、空間的、物理的に場を作るっていうことにも興味があるからです。例えばカフェを作って「こういう席の配置にしたら人はどんな風に心地よさを感じてくれるだろうか」とか、空間デザインは興味があってやりたいなと思っていて、それがどういう形かはまだ考えてないんだけど、「ただ人が集まって居心地がいいって思ってもらえる空間を作っていく」のはたぶんずっとやっていきたいことかなぁと思っています。

自分で空間を作りつつ、自分で作ったご飯とかカフェとかで誰かが喜んでくれたり、そこで誰かが居心地よくしゃべってくれるとかに興味があって、これからもずっと人に直接関わる何かをしているというイメージはあるけど、それがビジネスという形なのは長くは続かないかなと考えています。
この先、どういう形かは分からないけど、だれかに居心地のいい空間を作るっていうのは将来やっていきたいなと思っています。

(企画・インタビュアー・編集:山岡宗一郎森青花、編集:宮川周平