6月8日(水)・10日(金)に金沢市立高岡中学校の中学2年生約200名を対象に、ワークショップ「キャリアタイムマシン」実施しました。8日「過去編」(前半)、10日「未来編」(後半)に分け、前回同様、zoomで各クラスと繋いでワークの進行をしました。
<参考>
ワークショップ全体についてと、前回の詳細はこちらをご覧ください。
目標
【未来洞察】と【発想力】の2つのテーマを設定し、以下のように定義しました。
【未来洞察】
たくさんの「知らないこと(起こりつつある変化)」を知ることで、自分の「思い込み」を壊し、新たな未来の可能性を見つける。
【発想力】
アイデアの生み出し方を知る。
…少し理解しにくいですよね笑
後半で具体的な内容とともにお伝えしていきます。それでは早速参りましょう。
当日の流れ 〜6/8(水)〜
はじめに キャリアタイムマシンとは?
「キャリアタイムマシン」とは、私たちUnicul Laboratoryオリジナルの造語です。
「キャリア」:(広い意味で)人生、生き方
「タイムマシン」:過去〜未来を行き来できる乗り物
の2つを足し合わせて、「人生や生き方について、過去から未来まで見に行ってみよう」という趣旨のワークショップです。
アイスブレイク ブレストゲーム
まず、アイスブレイクとして行ったのはブレストゲームです。クラスごとにお題に沿った意見を出し、それを学級委員長・副委員長の中学生が黒板に書きます。クラス対抗で制限時間内に「どれだけ多くの意見を出せるか」の勝負です。お題は「ジャイアンの特徴」について。すごく盛り上がって、積極的にアイデアを出し合う良い雰囲気づくりができました。
さて、ここで質問です。あなたは「ジャイアンの特徴」と聞くと何を想像しますか?
「借りたモノを返さない」「すぐ殴る」といった悪い面、「男らしい」「妹想い」といった良い面、両方あると思います。
しかし、ブレストゲームをする際に「ジャイアンは悪いやつだ」と決めつけてしまうとジャイアンの悪い面しか見えてきません。
このアイスブレイクを通して、
・何かについて考える前に決めつけないこと
・思い込みや偏見を無くして考えること
の重要性を伝えました。
タイムマシンに乗る前に
未来のキャリアについて考える前に、「未来」についてブレストを行いました。そこで出た意見を
・自分以外の誰かが考えた(言っている)未来
・自分が考えた(創りたい)未来
に分類して整理しました。
ここで私たちが伝えたかったことは、「世の中に溢れている未来の予測(誰かが考えた未来)も大切だけど、自分が創りたい未来を考えて見ることも重要」ということです。
未来の可能性が大きく広がっている中学生たちに、「自分のキャリアは、自分で考え、創っていくものである」ということを伝えることができました。
未来のカケラを探しに行こう
いよいよ、未来について考えてみる時間です。…と言っても当てずっぽうで考えてしまっては現実感がなくなってしまいますよね。
このパートでは、「未来の大きな変化の兆し(未来のカケラ)は、今すでに見えている」と定義して、未来のカケラを考えました。
当日の流れ 〜6/10(金)〜
ここからは、キャリアタイムマシンの後半(2日目)です。後半パートでは、今度こそ本当に未来のキャリアについて考えて行きます。
アイスブレイク 合体漢字ゲーム
2日目はじめのアイスブレイクでは、パーツを組み合わせて一つの感じを作る「合体漢字」のクイズを行いました。(IQサ◯リからアイディアは拝借)こちらもクラス対抗で行ったこともあり、白熱していました。
未来を見に行こう!
いよいよ未来を考えてみるパートです。考えるにあたってテーマを設定しました。
ラジオリスナーのUJ野山さんから「自分の愛娘のいちごちゃんが10年後どんな中学校生活を送っているのか、教えて下さい!」というリクエストをもらった設定で、皆さんで10年後の中学校生活について考えてみようというワークです。
前半パートで考えた「未来のカケラ」をヒントにしつつ、何かと何かを組み合わせて、未来の中学校生活を想像してみました。
未来のカケラ 〜西村さんの例〜
最後に未来のカケラの例として、メインファシリテーターの西村さんの今のお仕事について、中学生に紹介しました。「医療」と「IT」を組み合わせた「リアルワールドエビデンス」という未来の変化の兆しについて、西村さんのお仕事の具体例も交えながら話をしました。普段はなかなか知ることのない医療系の話にすごく興味を持った生徒さんもいました。
生徒さんの感想
- 未来を想像するのが面白かったです。班で意外と意見が出たのでびっくりしました。ブレストゲームもおもしろかったです。
- 異なる分野のものを組み合わせることでより良いものになることを知った。これから新しく発明・開発されたものをみるときは何と何とを組み合わせたのか考えてみたい。
- 決めつけることをなくすことで、自分の想像力が広がるということを実感できました。想像力が広がると未来の可能性も広がると思いました。
- 私は「未来」を想像する機会は多いと思っていたけれど、意外とすくないし、考えるのは難しいなと思いました。想像することは未来へつながる大切なことだと思ったので、これからはどんどん想像していきたいです。
開催後記
キャリアタイムマシンは内容が難しいワークショップなので、先生方にもご協力いただきながら、親しみやすい、楽しんで参加しやすい内容を盛り込んで進められた点は、非常によかったです。また、生徒さんもブレストゲームなど楽しんで参加してくれており、最後で考えた未来も様々な意見を出すことができていたので、私自身も刺激になりました。
感想を読むと、「組み合わせて考える」「思い込みを無くす」といったメッセージが生徒さんに伝わっており、また生徒さんが未来を想像することに対してワクワクしてくれているのが伝わってきました。
改めて、ご協力いただいた高岡中学校の先生方、楽しんで参加してくれた生徒の皆さん、改めてありがとうございました。
P.S.
合体漢字の答えは、上から「砂」「体育」「筋肉」でした!皆さんは解けましたか?
(企画担当 鈴木公大)